扶養内で働きたいと考える医療事務・看護師の方は少なくありません。家庭との両立を考えたとき、働き方に制限があるのは当然のことです。しかし、採用するクリニック側としては、希望条件とのギャップに悩むことも多々あります。
この記事では、開業医の視点から「扶養内勤務希望」がどこまで通用するのか、採用されやすくなる工夫について解説します。
院長は「即戦力」を求めている
多くのクリニックが非常勤スタッフを募集する理由は、既存スタッフだけでは業務が回らない“戦力不足”を補うためです。そのため、
- 決まった曜日や時間に安定して入れる
- 欠員補充や繁忙時間帯に入れる
- 常勤スタッフと連携して動ける
といった“即戦力”となる人材を重視しています。
扶養内という条件が「希望曜日・時間が少ない」「残業できない」「繁忙期に出られない」などにつながる場合、採用は難しくなる傾向があります。
クリニック側の懸念点
開業医として、扶養内希望者に対して以下のような不安を感じることがあります:
- シフトが限定的で、他スタッフとのバランスが取りづらい
- 勤務可能時間が短く、即戦力としては難しい
- 繁忙期にシフト協力が難しい
一方で、きちんと対応できる人材であれば「扶養内でもぜひ来てほしい」と思うケースもあります。重要なのは、“扶養内”であることよりも、クリニックのニーズにどれだけ応えられるかです。
採用されやすくなるための工夫
勤務パターンに柔軟性をもたせる
「扶養内の範囲で、可能な限り柔軟に働きたい」と伝えるだけで、印象は大きく変わります。
例:
「週◯時間以内で調整しながら、午前・午後どちらも対応可能です」
「学校行事などを優先させたい日以外は、曜日の固定なく入れます」
など、制限がある中でも“協力姿勢”を見せることが鍵になります。
短時間でも戦力になる工夫を
扶養内での勤務時間が限られていても、
- 準備や片付けが早い
- 電子カルテ入力が得意
- 問診や受付対応が丁寧
といった「短時間でも存在感を発揮できる能力」があれば、院長の印象はぐっと良くなります。
院長の本音:人数合わせではなく「必要な戦力」
開業医が非常勤スタッフを採用する理由は、
- 常勤だけでは補えない業務を支えるため
- 突発的な欠勤や業務量増加に備えるため
です。
そこに“扶養内勤務”という制限がかかると、どうしても「即戦力になりにくい」と判断されやすくなります。
ただし、扶養内でも「曜日が固定できる」「午後勤務が可能」「忙しい時期には週3〜4日出られる」など、院長のニーズに寄り添った提案ができれば、採用の可能性は大いにあります。
まとめ|扶養内勤務でも採用されるためには?
扶養内という条件は、クリニック採用において確かにハードルとなることがあります。しかし、以下を意識することで大きく印象が変わります。
- 扶養内であっても、柔軟な勤務ができる姿勢を見せる
- 短時間でも即戦力として働ける能力をアピールする
- 院長のニーズを理解し、貢献したい意欲を伝える
「扶養内だから不利」とあきらめる前に、“どうすれば貢献できるか”を考え、伝えることが、採用への近道になります。
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