病院勤務に疲れ、もっと自分らしく働ける場所を求めて「クリニックへの転職」を考える看護師・医療事務の方は少なくありません。
確かに、夜勤がない、少人数でアットホーム、患者さんとじっくり関われる――そんなイメージは魅力的です。しかし、実際に転職してから「思っていたのと違う」とギャップを感じるケースも。
この記事では、病院からクリニックへ転職する前に“必ず確認すべき5つのこと”を、開業医の視点も交えて解説します。
転職サイトに登録する前に、ぜひ一度読んでみてください。
業務内容は“なんでも屋”になる覚悟があるか?
少人数体制では「なんでもやる」が当たり前
病院では業務分担が明確ですが、クリニックではそうはいきません。看護師であっても、診察室の準備・掃除・電話対応・ワクチン発注・在庫確認・患者対応など、幅広い仕事が求められます。
医療事務であっても、レセプトだけでなく、診療補助や会計、クレーム対応、院内掲示物の作成まで携わることも珍しくありません。
院長としては「自分の担当業務だけをやる人」より「足りないところを支えてくれる人」を採用したいと思っています。
クリニックの人間関係は密接。協調性がカギ
スタッフ数が少ないからこそ、人間関係がすべて
大病院では部署が変われば関わらない人も多いですが、クリニックでは数人のチームで毎日顔を合わせます。
一人の人間関係の悪化が、そのまま職場の空気を壊すことも。空気が悪いと患者対応にも響くため、院長は“雰囲気を乱さない人”を強く求めています。
自己主張が強すぎる人よりも、柔軟に周囲に合わせられる人の方が、クリニックでは好まれる傾向があります。
スキルよりも「適応力」が重視される
「これしかできません」は通用しない
病院のようにマニュアル化された業務は少なく、院長の方針で仕事のやり方も頻繁に変わります。
そのため、経験よりも「新しいやり方にすぐ対応できるか」が重要。ベテランでも、やり方に固執する人よりも、素直に吸収できる人が重宝されます。
クリニックは“経営の場”でもある
患者満足=売上に直結する
病院勤務ではあまり意識しないかもしれませんが、クリニックは診療報酬で成り立つ「自営業」です。
そのため、患者対応の丁寧さ、ミスの少なさ、口コミへの配慮など、すべてが“売上”に関係しています。
開業医の目線では「利益を意識して動けるスタッフ」は本当に貴重な存在。転職時に「どうすればクリニックに貢献できるか」という視点がある人は、即戦力として評価されやすいです。
給与・待遇は病院より下がることも
それでも「働きやすさ」で選びたい人へ
夜勤がない、時短勤務がしやすい、家から近い――こうしたメリットの裏には、給与や福利厚生の面で病院より劣るケースも。
ボーナスがない、退職金がない、昇給が少ないなど、勤務条件は事前にしっかり確認しましょう。
ただし、ワークライフバランスや家庭との両立を重視するなら、クリニックは非常に魅力的な選択肢でもあります。
まとめ|病院からの転職は慎重に、でも前向きに
クリニック勤務には、病院とは違う大変さがあります。
しかし、それを理解した上で転職すれば、より満足のいく働き方ができる可能性も高まります。
- 幅広い業務に対応できる柔軟さ
- チームワークを重視する姿勢
- 適応力と経営視点
これらを意識して転職活動を進めましょう。
これから転職を考えている方は、まずは転職サイトに登録して情報収集をするのもおすすめです。
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