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平日午前だけ働きたい?クリニック非常勤の現実と院長の本音

「家庭との両立を考えて、平日午前だけ働きたい」

「子どもが小さいから、午後や土日は難しい」

その気持ち、よくわかります。しかし、現実としてクリニック勤務で“平日午前だけ”という希望は通らないことが多いのが実情です。

この記事では、開業医の視点から「非常勤勤務の実態」や「募集背景のリアル」を解説します。転職活動を始める前に、ぜひ一度目を通しておいてください。

目次

✅ なぜ「平日午前だけ勤務」は通りにくいのか?

理由はシンプルです。平日午前はスタッフが充足しやすい時間帯だからです。

多くのクリニックでは、常勤スタッフを基本としてシフトを組んでいます。午前中は診療のリズムが安定しており、常勤スタッフだけで回るケースがほとんど。そのため、非常勤スタッフを追加で入れる必要がそもそもないのです。

🔍 院長が非常勤スタッフを募集する「本当の理由」

では、どんなときに非常勤スタッフが必要になるのか?

それは、常勤スタッフではカバーしきれない時間帯を補いたいときです。具体的には以下のような時間帯です。

院長が非常勤を雇いたい時間帯
  • 平日午後(特に17時以降)
  • 土曜日
  • 日曜診療(医師会の当番日など)
  • 長期休暇前後や繁忙期

これらの時間帯は、常勤スタッフにとって働きにくい・希望が出にくい枠です。だからこそ、非常勤スタッフにお願いしたい時間帯です。

つまり、

平日午前だけ勤務したい=すでに足りている時間帯を希望している

という構図になるため、採用されづらいのが現実です。

🧠 応募前に考えるべきポイント

非常勤として応募を考えるなら、以下の点を見直してみてください:

採用されやすくなるには・・・
  • 午後や土曜の勤務がどれだけ可能か?(頻度や時間帯)
  • 月に数回だけでも遅い時間帯に入れるか?
  • 柔軟なシフト対応ができるか?

これらが調整できれば、採用の可能性は一気に高まります。

非常勤で「平日午前のみの勤務」を希望される方の多くには、フルタイムで働けない理由があると思います。
それは、子育てや介護など、ライフステージによってさまざまです。

だからこそまずは、「なぜ午後やフルタイムで働けないのか」という理由を、自分の生活の中から洗い出してみましょう。
その上で、「午前・午後通しで働くためにできる工夫はないか?」を一度考えてみることが、採用の可能性を高める第一歩です。

実際、クリニックを運営する側の立場としては、「午前だけ週3回働きたい人」よりも「丸1日を週1回勤務できる人」の方が、シフトを組みやすく、雇いやすいと感じます。

💬 開業医からのひとこと

私たち開業医が非常勤スタッフを募集するのは、単なる“人数合わせ”のためではありません。
必要としているのは、「足りないところを支えてくれる存在」です。

そのため、

「午前中しか出られません」
「午後は難しいです」
「土日は出られません」

といった条件が重なると、残念ながら採用を見送らざるを得ない場合が多くなります。

もちろん、私たちも同じ社会人・家庭人として、子育てや介護といった事情を理解していますし、応援もしたいと思っています。
しかし、その事情がクリニックのニーズとマッチしていない場合、やはり雇うことは難しいのが現実です。

今回の記事は、「平日午前のみで働ける職場を探したい」という方にとって、厳しい現実を突きつける内容だったかもしれません。
けれども、実際に平日午前だけで勤務できるクリニックは限られており、転職活動が長期化する可能性が高いのが実情です。

だからこそ、まずは現場のニーズに目を向けて、それに応えられる働き方を検討してみることが大切です。
それができれば、あなたの採用の可能性は大きく広がるはずです。

ぜひ、これからの転職活動に役立ててみてください。応援しています。

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この記事を書いた人

24歳医師免許取得、29歳専門医資格取得。34歳クリニック開業。自身のクリニックへの応募者たちを数多く見てきて「クリニックへの転職活動で損をしている方が多い」と感じサイトを立ち上げた。
履歴書や面接のポイント、クリニックで求められる人材像など、開業医のリアルな視点を発信することで、クリニックへの転職を考える方のサポートになればと考えている。

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